staff photo vol.9

2025.10.10up
Ense「2way tote S ブラック」10年愛用の私物バッグをご紹介




「2way tote S ブラック」は、
Enseの中でも、一番最初の商品「トートとボストン」に次いでくらいの古株の定番デザイン。
今回ご紹介するのは、大阪にお店を構えていた頃から愛用している私物で、
ざっくり10年ほど使用しているバッグです(毎日ではありませんが)。

このバッグは、同じシリーズの中でも少し個性的な革の表情をしており、
虫刺され跡や、ニキビ跡のような凹凸、筋のような模様が見られ、
そんな少し荒れた感じが気に入って使い始めました。

使用されている革は、表面にうっすらと起毛が施されており、
撫でると毛並みが微妙に変化するのが特徴です(そのため、角度によっては白っぽく見えることも)。
艶々の強い黒ではなく、光の加減や角度で印象が変わる、独特で鈍い黒です。

使い始めは少し白っぽくなったり、傷が目立ったりと表情の変化がありますが、
それもこの革の楽しみの一つ。
私はあまりマメにお手入れしていないのですが、気になった時にクリームを塗って、
白っぽさを艶に変えたり、傷を馴染ませたりしながら使い続けてきました。








今では革もとてもしなやかに馴染み、全体的にくったりとした風合いに。
年月を重ねたバッグだけが持つ、独特の表情に育ってくれています。

ちなみに、こちらの革はお手入れの仕方で変化の出方も違ってきます。
艶を早く出したい方は早めにクリームを。
初めの鈍い風合いを楽しみたい方は、スエード同様、栄養入りの防水スプレーなどで保護してから、
徐々にクリームで育てていくのもおすすめです。

Enseの定番革なので、他のデザインでも同じ革を使用していますが、
一つひとつ表情や育ち方が違うのも魅力。
愛用してくださっているお客様ごとに、その変化の仕方が異なるのを見るのも、私たちの楽しみの一つです。

デザイン自体もとても潔くシンプル、持ち方によって表情が変化する楽しみもあり
色々なイメージ、シーンで男女問わず皆様に長年定番として育てていただいている魅力あるバッグです。

最近は新作など試すことが多く、
少し持つ機会が減っていましたが、久々にこの子をまた使いたくなってきました。